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魅惑のカントリーサイド 北イングランドの中世都市ヨーク

    
木谷 朋子
木谷 朋子

好きな場所を見つけるのも旅の醍醐味

中世建築の傑作といわれるヨーク大聖堂

昨年(2014年)9月、久しぶりにヨークYorkを訪れました。イギリスを何年もかけて旅してきても、限られた日数の中で、どこへ行くかを決めるのに毎回とても悩みます。皆さんは、旅の計画を立てるとき、どうやって行先を決めますか?

よく初めてのイギリス旅の方に、「イギリスのどこへ行ったらいいですか?」と聞かれるのですが、「自分の好きなことにつながるような場所、興味のありそうな場所を選んでみてください」と答えるようにしています。「イギリスは初めてでわからないから聞いているのに」と思われるかもしれませんが、人の趣味嗜好は千差万別。都会が好きな人にカントリーサイドを薦めても意味はありませんし、美術館や博物館に興味がない人に大英博物館やナショナルギャラリーを薦めることはできません。旅行へ行く前に、好きな場所、好きなコト、好きな食べ物を3つずつでも探しておくと、旅の楽しさは倍になりますし、数多く見るよりも思い出が深まります。

私の場合、滞在中1回はロンドンから北に足が向かってしまいます。それはかつて、私がサウス・ヨークシャーのシェフィールドに約1年間住んでいたこととも関係があります。ヨークシャー(地方)独特の風景と空気感は、私にとって大切なイギリスの心象風景の一つとなっているようです。

ヨーク駅

さて、前置きが長くなりましたが、今回ご紹介するヨークは、このヨークシャーにある一都市です。ヨークシャーは現在、サウス・ヨークシャー、ウエスト・ヨークシャー、ノース・ヨークシャー、イースト・ヨークシャーの4つの州に分かれていますが、ヨークはその要所に位置するノース・ヨークシャーにあります。毎年何百万人もの観光客が訪れるイギリスを代表する観光地です。

アクセスも良く、ロンドンのキングス・クロス駅からは列車で2時間の距離。日帰りも可能です。個人的には、スコットランド・エディンバラへ行く途中に立ち寄るのがお薦めですね。私が訪れた9月には、多くの観光客がいて街は本当に賑やかでした。7〜8月はかなり込み合うみたいです。

★関連情報
ヨークの観光情報 WEB SITE

石畳の旧市街に歴史的建築物が残る城塞都市

ヨークの街を走る観光客向けのミニSL機関車

「ヨークの歴史はイングランドの歴史」とも言われるほど、ヨークが辿ってきた波乱の歴史は、イギリスの歴史と深いつながりがあります。古代ローマ時代に築かれた要塞都市だったこの町が、「ヨーク」と呼ばれるようになったのも、9世紀にヴァイキングが襲来し、彼らが町のことを「ヨーヴィック」と呼んだことに由来します。

ヨーク駅に到着後、私は歩いて町の中心部にあるホテルに向かいました。ヨークには旧市街を囲むように築かれた「シティウォール」と呼ばれる城壁があります。もともとの防壁はローマ人が築いたものですが、現在の城壁は中世時代に築かれ、広さは5キロ四方。途中3か所ほどが途切れています。

右側のレンガの建物がラム&ライオン・イン

ヨークは旧市街、新市街ともホテルやB&Bが多いので、泊まるのに困ることはありませんが、逆にどこへ泊まろうか正直とても迷いました。ホテルサイトでようやく決めたホテルは、ヨーク大聖堂からほど近い、城壁の脇にある小さなホテル「ラム&ライオン・イン (Lamb&Lion Inn)」。1階がパブ&レストランになっていて、イギリスの旅籠のような雰囲気をもつラブリーな小さな宿(全12室)です。直前に選んだ割には当たりだったと思います。

ホテルの1階にあるパブ&レストラン

旅をするとき、私は大まかに旅のミッションを決めておくのですが、今回のヨークでのミッションは、

ヨークの城壁を完歩すること
ヨーク大聖堂の中に新しくできたアトラクション施設の見学
国立鉄道博物館をじっくり見学
町をぶらぶら歩く

の4つ。久しぶりに行くので、行きたい場所は山のようにあったものの、1泊2日で移動の時間も含めると、できることは限られています。幸いにもヨークは、車がなくても歩いて周れるコンパクトな広さ。疲れたらお茶するところもたくさんありますし、バスに乗ればいいかな〜くらいの気分で、のんびり歩くことにしました。

★関連情報
ヨークの観光情報 WEB SITE
ラム&ライオン・イン WEB SITE

ヨーク大聖堂と国立鉄道博物館

新しいアトラクションができたヨーク大聖堂

中世の華麗なステンドグラスが残るヨーク大聖堂

旧市街の街並みには中世都市の雰囲気が色濃く残るヨークですが、赤い建物はヴィクトリア時代の建物。いろいろな時代の建物がいり混じって残っているのもこの町の特徴です。

今回の旅で一番驚いたのは、ヨーク大聖堂の内部が大きく変わったことでした。250年の歳月をかけて1472年に完成したこの大聖堂は、イギリスのゴシック建築の代表作とされ、文字通り、町のどこからでも見える「ヨークの街のシンボル」です。

ヨーク大聖堂の主祭壇

以前は気軽に入れた大聖堂ですが、今では入場料とともに、塔に登るのにも、新しいアトラクション施設に入るのにも入場料がかかります。中世のものとしては世界最大級と言われる東側にある最も古いステンドグラスが有名ですが、ちょうど修復中。修復の様子を説明するコーナーまで作っていて、なんだか観光地化されすぎている感も否めず。

修復中の東側のステンドグラスの説明するパネル

以前地下にあったちょっと薄暗かった展示室も、最新のテクノロジーを使った近代的なアトラクション施設に変わっていました。外観は変わらないヨーク大聖堂ですが、修復や増築で内部は見違えるほど近代的になっています。

見どころ満載で予定の見学時間2時間をはるかにオーバーした私は、次なる目的地、国立鉄道博物館へ急いで向かいました。

世界有数のコレクションを収蔵する国立鉄道博物館

ヴィクトリア女王の専用車

ヨーク大聖堂から向かった国立鉄道博物館は、ヨーク駅の近くにあります。この博物館には、イギリスが鉄道王国と呼ばれた時代のものだけでなく、世界の鉄道の200年の歴史がわかる貴重な鉄道コレクションがたくさん収蔵されています。たとえば、ヴィクトリア女王専用車として使われた優雅な王室用の客車は、今でも当時のままピカピカに保存されており、その美しさは芸術的ですらあります。

最速SL列車マラード号

また、1938年当時の最速SL列車マラード号のそばには、日本の初期の新幹線なども展示されていました。嬉しそうにSL列車を見ている鉄道好きそうな男性もいましたが、小さな子どもを連れたファミリーでの来館も多く、意外かもしれませんが、男性が特別多いわけではありません。老若男女が平均的にいる感じですね。入館料は無料ですので、ヨーク駅から列車に乗る前に、ちょっとだけ立ち寄ることも可能です。

★関連情報
ヨーク大聖堂 WEB SITE
国立鉄道博物館 WEB SITE

日本の新幹線もあります!

中世の城壁をウォーキング

ボリュームたっぷりのイングリッシュ・ブレックファスト

1泊した朝、ボリューミーなイングリッシュ・ブレックファストを食べ終えると、すぐにチェックアウトをしてフロントに荷物を預け、「シティウォール(城壁)」を歩くことにしました。どこからでも歩けますが、ホテルの脇から城壁が続いていたので、出発点はホテルにし、ヨーク大聖堂やヨークの街を眺めながら、約5?の城壁を一周!

シティウォールと呼ばれる城壁

途中城壁が切れた場所では一般道を歩きましたが、切れ目で次の城壁を見逃す心配はゼロ。すぐに見つけられます。城壁を歩いている人はそれほど多くはなかったものの、とても気持ちよいお散歩コースです。途中、クリフォード・タワーに登り、ヨークの街を一望。ここからの見晴らしも最高です。

ヨークの町が180℃見渡せるクリフォード・タワー

ヨークの人気ぶりを再確認できた今回の旅。有名なティールーム「ベティーズ」は行列でしたし、旧市街で最も古いといわれる通り「シャンブルズ」は観光客が大挙して押し寄せていました。シティウォールを一周した私は、ホテルに荷物を取りに行った後、再びヨーク駅へ。次なる目的地ハロゲートへと向かいました。ヨークから、19世紀に高級保養地として栄えたハロゲートまでは列車で30分ほど。ハロゲートには、19世紀に建てられたターキッシュバスと、ベストティールームとして有名なベティーズの本店があります。その話はまたいずれ。

観光客で賑わうシャンブルズ
  
木谷 朋子

木谷 朋子
『留学ジャーナル』の編集者を経て1989年より2年間イギリスへ留学。帰国後はイギリスを始め、ヨーロッパ各地やアジア、オーストラリアなど、世界各地を取材。海外の旅文化や最新の旅行情報、語学、留学をテーマに幅広い分野で執筆活動を続ける。イギリス関係の著書:『英語で楽しむピーターラビットの世界BOOK1、BOOK2』(ジャパンタイムズ)、『英国で一番美しい風景 湖水地方』(小学館)、『ロンドンと田舎町を訪ねるイギリス』(共著・トラベル・ジャーナル)、『イギリス留学』(共著・三修社)ほか。

    

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