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魅惑のカントリーサイド ダービシャーの貴族の館とお菓子誕生の地

    
木谷 朋子
木谷 朋子
岩とヒースに覆われた原野が続くピーク・ディストリクト国立公園

■カントリーハウスの宝庫ダービシャー
ロンドンのセント・パンクラスSt.Pancras駅から列車で北へ約2時間。さらにバスを乗り継いで1時間ほど。ピーク・ディストリクト国立公園Peak Districtは、位置的には、西にマンチェスター、東にシェフィールド、南にダービーやノッティンガムという産業都市の間に挟まれた、イングランド中部・ダービシャー(州)にあります。

レイク・ディストリクトと呼ばれる湖水地方は、ピーターラビットの故郷として日本でも有名ですが、ピーク・ディストリクトは、日本での知名度はほぼゼロ。

イギリスでは、湖水地方と並び、イギリス国内の旅行者が多い人気観光地で、岩とヒースに覆われた荒涼とした原野の中に、可愛い町や村が点在。貴族の館(カントリーハウス)の宝庫としても有名です。

中でも、チャッツワースChatsworthとハドン・ホールHaddon Hallは、ツートップと言われる人気の邸宅。その規模や雰囲気は大きく異なることでも知られ、どちらが好みかでも、地元では密かに論争があったりします。

最寄り駅は、チェスターフィールドChesterfield駅か、シェフィールドSheffield駅で、駅からは路線バスで1時間ほど。アクセスは少々悪いのですが、1泊すれば、「チャッツワース」と「ハドン・ホール」に加え、ベイクウェル・プディングというスイーツ発祥の街ベイクウェルにも立ち寄れます。

■イギリスを代表する貴族の館チャッツワース

『プライドと偏見』の撮影で使われたペインテッド・ホール

チャッツワースは、キーラ・ナイトレイが主演した映画版『プライドと偏見』(2005年)で、ダーシーが住む大邸宅ペンバリー邸として登場していますが、この映画の原作の小説を書いた、女流作家ジェーン・オースティンは、近くのベイクウェルにあるラットランド・アームズ・ホテルRutland Arms Hotel で 『高慢と偏見』(1814年)を執筆。このチャッツワースをモデルにペンバリー邸を描いたと言われています。

17世紀を代表するカントリーハウス(貴族の館)チャッツワース

館の外に広がる17世紀を代表する見事な風景式庭園は、東京ドーム約9個分。想像を超える広さを誇りますが、『プライドと偏見』には、この広大な庭と、入口のペインテッド・ホール、奥にあるスカルプチャー・ギャラリーが出てきます。

チャッツワースのレストランの人気メニュー「プラマウンズ・ランチ」

レストランのランチも美味で、雰囲気も堅苦しくなく、さりとてカジュアルすぎず、ほどよく優雅な気持ちに浸れるのがツボ。レストランで使われている南部鉄瓶のティーポットは、こちらでは「ツウでおしゃれ」なものらしく、日本人の南部鉄瓶のイメージとはだいぶ異なるようでした。私はランチ時に行ったこともあり、「プラウマンズ・ランチ」をチョイスしましたが絶品!次回はスタッフお薦めのアフタヌーンティーを試してみたいな〜と思っています。

ちなみに、チャッツワースの広大な庭と館内の両方を見るには少なくとも半日、じっくり見るには1日必要ですので、時間を十分にとって過ごされることをお薦めします。 

■中世建築の代表作ハドン・ホール

現在の建物は14〜16世紀に建てられたもの

もう一つの「ハドン・ホール」は、「チャッツワース」とよく比較される館ですが、チャッツワースが約1万2000エーカー、ハドン・ホールは6エーカーですから、大きさだけで比べれば、かなり小さめです。

館はチャッツワースよりも時代が古く、中世時代の傑作建築の一つ。現在は人が住んでいないせいか、中世のミステリアスな雰囲気が漂います。

『ジェーン・エア』の映画版、ドラマ版をはじめ、『プライドと偏見』や『エリザベス』など、数多くの歴史映画やドラマのロケ地としてもよく使われています。

「豪華絢爛なチャッツワースより、ちょっとひなびたハドン・ホールの方が好き」という地元イギリス人が今でも多いのは、商売っ気があまりなく、昔と変わらぬ姿を残しているからだ思います。

また、17世紀初頭に造られた三段テラスの庭と美しいローズガーデンがあることから、バラ好きの人たちにも人気があり、6月が庭のベストシーズンだと、ガーデナーが教えてくれました。

映画『プライドと偏見』や『ジェーン・エア』の撮影でも使われたバンケット・ホール

■ベイクウェル・プディング誕生の地ベイクウェル

のんびり歩いて周れるベイクウェル

ピークディスクリクトを訪れたら絶対に立ち寄って欲しいのが、ベイクウェルBakewellです。ここは「ベイクウェル・プディングBakewell Pudding」というお菓子発祥の町。この町が一躍有名になったのは、1860年頃に「ベイクウェル・プディング」が料理本に載ったためと言われています。

サイズも3種類あったベイクウェル・プディング

町のほぼ中心に位置するRutland Arms Hotelのシェフが、イチゴタルトを作るつもりで、タルトの生地に加えるはずだった卵液を、うっかりジャムの上にのせてしまった偶然からできた逸品といわれていますが、他の店にも、うちこそ元祖と言っている店もあるため、じつは本当の詳細はまだ謎なのです。

老舗のオールド・オリジナル・ベイクウェル・プディングショップ

いまは、プディングよりも「ベイクウェル・タルト」が主流になりつつありますが、ベイクウェルでは、2大ショップ「オールド・オリジナル・ベイクウェル・プディングショップ」と「ブルーマーズ・オリジナル・ベイクウェル・プディングショップ」が、自分の店のレシピが一番古いと元祖を主張しています。町は歩いて周れるコンパクトな広さですので、どんな味かを確かめるためにも、ぜひ立ち寄ってみてください。

ベイクウェル・プディングにはカスタードをたっぷりかけるのがお約束
「オールド・オリジナル・ベイクウェル・プディングショップ」の店内

【関連観光情報】
★チャッツワース Chatsworth https://www.chatsworth.org/
★ハドン・ホール Haddon Hall https://www.haddonhall.co.uk/
★ピーク・ディストリクト&ダービシャー観光局
 https://www.visitpeakdistrict.com/
★ベイクウェル Bakewell http://www.bakewell.co.uk/
★オールド・オリジナル・ベイクウェル・プディングショップ
 The Old Original Bakewell Pudding Shop
 https://www.bakewellpuddingshop.co.uk/

  
木谷 朋子

木谷 朋子
『留学ジャーナル』の編集者を経て1989年より2年間イギリスへ留学。帰国後はイギリスを始め、ヨーロッパ各地やアジア、オーストラリアなど、世界各地を取材。海外の旅文化や最新の旅行情報、語学、留学をテーマに幅広い分野で執筆活動を続ける。イギリス関係の著書:『英語で楽しむピーターラビットの世界BOOK1、BOOK2』(ジャパンタイムズ)、『英国で一番美しい風景 湖水地方』(小学館)、『ロンドンと田舎町を訪ねるイギリス』(共著・トラベル・ジャーナル)、『イギリス留学』(共著・三修社)ほか。

    

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