これからの季節には欠かせない花火大会、日本では夏の風物詩ですね。夜空に花火が打ち上げられる様子は大人から子供まで大人気です。なんとも言えない感動と同時にノスタルジーを感じさせる瞬間をみんなで眺めて見物します。イタリアでも花火は人気がありますが、夏のお祭りで打ち上げられることは少なく、結婚式の披露宴の最後のケーキカットの時に打ち上げられたり、ワールドカップを初めサッカーで勝ったときだったり、年末のカウントダウン時などおめでたい時に打ち上げられます。
幼いころから浴衣を着て家族や友達と夜店に寄りながら花火大会を見物したことは何度もあったのですが、花火工場へ見学に行ったことは生まれて初めてでした。今回はこのようなめったにない経験をし本当に人生の勉強になりました。まず、花火が一つ一つ手作りでできているだなんて考えてもいませんでしたし、花火師という人達が危険を背負いながら仕事に熱心に立ち向かっているという情熱がひしひしと伝わりました。花火は一瞬で打ちあがりますが、裏ではこんなにもいろんな作業を経て、観客に感動を与える花火が夜空に打ち上がるのかと思うと、これから観客の一人としてただ花火を見物するのではなく、じっくりと花火工場で見学したことを思い出しながら見たいと思いました。
皆さんもイタリアへ来られることには、花火を偶然に見ることができるかも知れません。
イタリアの花火は日本の花火の形とは若干違うそうですが、イタリアらしく色彩がとても素晴らしく、形もきれいだそうです。他の国が真似をしたくてもなかなかイタリアの花火の技術は習得できないようで難易度が非常に高いそうです。
今回は、7月17日に長崎のハウステンボスで行われます＜世界花火競技会ー海外予選会＞に出演されますイタリア人の花火師＜IPONファイヤーワークス＞の通訳として特別に工場を見学させて頂きましたので、一般見学は行っていません。工場の場所はオッタヴィアーノというヴェスーヴィオ山の近くカンパーニャ州にあります。この手作りの打ち上げ花火は花火会社との契約を得て販売していますので、一般の人は購入できません。世界から来日される花火師たちはNHKから24時間密着され、NHKのテレビ番組で＜第4回九州一花火大会＞の様子が放送されるそうです。
【データ】
詳しい内容：
http://www.huistenbosch.co.jp/event/fireworks/overseas/
http://www.huistenbosch.co.jp/event/fireworks/kyushu_autumn/
ケイコ
大学卒業後、中学教員を経てイタリアミラノへ渡伊。フィレンツェ、ローマ、ナポリにも在住。昨年７月よりラスペツィアに移住。ローマ国立アカデミアサンタチェチーリア、イタリア国立音楽院修了。愛の妙薬でイタリアオペラデビュー。イタリアと日本で音楽活動を行う。趣味はF1観戦、ハーブティーを毎日飲む、メルカート（青空市場）で掘り出し物探し。ヨガ、ドッグシッター。兵庫県出身
