エマーソン大学（Emerson College）進学ガイド

エマーソン大学（Emerson College）は、1880年に設立されたアメリカのコミュニケーション学と芸術分野に特化した総合大学です。ボストンのダウンタウン中心部に位置し、メディア・芸術業界で活躍する人材を数多く輩出してきました。「Expression Necessary to Evolution（表現無くして進化なし）」をモットーに、実践的な教育と創造性を重視した学習環境を提供しています。

ランキングで見るEmerson Collegeの評価【2025-2026年最新版】

エマーソン大学は規模が小さく研究中心の総合大学ではないため、主要な世界ランキングでは上位に入っていませんが、特定分野では全米トップクラスの評価を受けています。

分野別ランキングと評価ポイント

エマーソン大学が高く評価される理由

① 専門分野への特化

全米唯一のメディア・芸術特化型総合大学として、コミュニケーション学、ジャーナリズム、演劇、映画制作など、表現・伝達分野に特化した教育を提供しています。

② 実践的な教育環境

プロ仕様のテレビスタジオ、ラジオ局WERS (88.9 FM)、劇場など、最新の設備を使った実践的な学習環境が整っています。

③ 業界での強い存在感

「エマーソン・マフィア」と呼ばれる強力な卒業生ネットワークが、メディア・芸術業界で大きな影響力を持っています。

④ 研究資金の増加

2024年には学際的研究イニシアチブを立ち上げ、2027年までに学外からの研究資金を20%以上増やす計画を掲げています。実際、国立衛生研究所（NIH）から総額250万ドルの研究グラントを獲得するなど、研究力強化に取り組んでいます。

Emerson Collegeが選ばれる5つの理由

1. 全米唯一のメディア・芸術特化型総合大学

エマーソン大学は、アメリカ唯一のマスコミとパフォーミングアーツに特化した総合大学です。コミュニケーション学や芸術分野に完全に特化しているため、関連する全ての授業・設備・教員・研究が表現・伝達分野に集約されています。

一般的な総合大学では味わえない、表現とコミュニケーションに特化した濃密な学習環境が最大の魅力です。

2. ボストン中心部の都市型キャンパス

キャンパスはボストンのダウンタウン、劇場街に位置し、学内施設と都市が一体化した独特の環境を提供しています。ボストン・コモン近隣という絶好のロケーションです。

• 立地の利点：徒歩圏内に劇場、美術館、メディア企業が多数存在
• 文化的環境：ボストンの豊かな文化・芸術シーンに直接アクセス
• インターンシップ：地元メディア企業での実習機会が豊富
• ネットワーキング：業界プロフェッショナルとの接点が日常的

都市の文化的資源を学習の一部として活用できる環境は、創造性を刺激し続けます。

3. 業界直結の実践的教育

エマーソンの教育は理論と実践が完全に統合されており、学生は在学中から「本物の現場さながら」の環境で学習できます。

• プロ仕様設備：4K対応テレビスタジオ、ラジオ局WERS、3つの劇場を完備
• 学生制作番組：Emerson Channelで実際に放映される番組制作
• EVVY Awards：全米最大級の学生制作アワード番組を主催
• 学生新聞：The Berkeley Beaconの発行・運営

卒業時には即戦力として業界で活躍できる実践力が身についています。

4. 強力な卒業生ネットワーク

「エマーソン・マフィア」と呼ばれる卒業生ネットワークは、メディア・芸術業界で絶大な影響力を持っています。

• 著名卒業生：関根麻里、ジェイ・レノ（コメディアン）、ヘンリー・ウィンクラー（俳優）、ボビィ・ブラウン（コスメブランド創業者）
• 業界での存在感：テレビ・映画・出版業界の要職に多数の卒業生
• メンタリング制度：現役学生への積極的な支援・指導
• 就職支援：卒業生からの直接的な就職紹介や機会提供

全世界に50,000人以上の卒業生がおり、「Emergeコミュニティ」を通じて現役学生をサポートしています。

5. グローバルキャンパス体験

エマーソン大学のキャンパスはボストン（北米）とオランダ（ヨーロッパ）にあり、学生に多様な国際体験を提供しています。

学生の3人に1人以上が在学中に海外経験を積み、真の国際的視野を身につけています。

人気専攻とアカデミックの強み

エマーソン大学は8つの学科に分かれ、すべてがコミュニケーションと芸術分野に特化しています。実践性を重視したカリキュラムで、専門理論と実地経験が直結するよう工夫されています。

学習環境と実践機会

• 最新設備：プロ仕様のテレビ・ラジオスタジオ、編集スイート、劇場完備
• 学生メディア：ラジオ局WERS (88.9 FM)、Emerson Channel運営
• 業界連携：ボストン、LA、ヨーロッパでのインターンシップ機会
• コンペティション：EVVY Awards（全米最大級の学生制作アワード）主催

入学条件と出願情報（本科進学）

エマーソン大学はCommon Applicationまたは大学独自の出願サイトを通じて出願します。合格率は約43%、優れた学業成績と創造性が求められます。

必要書類

• 成績証明書：高校の正式な英文成績証明書
• 推薦状：スクールカウンセラー推薦状、教師推薦状（最低1通）
• エッセイ：Common App指定のパーソナルエッセイ（自分の言葉で執筆必須）
• ポートフォリオ：演劇・映画・コメディ専攻はオーディション動画や作品提出
• 財政証明書：留学資金の証明書（合格後提出）

合格者プロフィール

• SAT中央値：1270-1410（Evidence-Based Reading & Writing: 650-730, Math: 600-700）
• ACT中央値：30-32
• 重視される要素：学業成績、英語力、エッセイ、課外活動、創造性、適性

学費と生活費（目安）

エマーソン大学は私立大学のため、州内外での授業料差はなく、留学生も同額です。ボストン中心部という立地のため生活費は高めですが、充実した奨学金制度があります。

年間学費（2025-26）

寮費詳細

奨学金・経済支援

学部学生の約79%が何らかの財政援助を受給しており、経済支援が充実しています。

• Aspire奨学金：最優秀層に最大年間$45,000給付、GPA3.0維持で最長8学期更新
• Merit奨学金：成績優秀者に自動考慮、最大授業料全額
• その他奨学金：Trailblazer, Visionary, Spotlight等、追加申請不要
• 総給付額：年間約7,000万ドルの奨学金・助成金を学生に給付

キャンパス環境と施設

キャンパスの雰囲気とロケーション

• 立地と景観：ボストンのダウンタウン、劇場街に位置する都市型キャンパス。学内施設と都市が一体化した独特の環境。
• アクセス：ボストン・コモン徒歩圏内、地下鉄駅からも近く交通至便。

主要施設紹介

• アイワサキ図書館（Iwasaki Library）：コミュニケーション・芸術分野の専門書・資料を豊富に所蔵。
• トゥフテ・パフォーミング＆メディアセンター：複数のテレビスタジオ、映像編集室、4K対応カメラなど最新技術を完備。
• カトラー・マジェスティック劇場：1903年築の由緒ある劇場。学生公演やブロードウェイツアー公演を開催。
• ラジオ局WERS (88.9 FM)：学生とスタッフによる実際の放送局として機能。
• リトル・ビルディング寮：1,035名収容の最大規模寮、ボストンコモンに面した12階建て。

サテライトキャンパス

• ロサンゼルスセンター：ハリウッド・サンセット大通りに位置、エンタメ業界インターンの拠点
• カステール・ウェル城（オランダ）：14世紀の古城を改装した留学施設、毎学期85名限定

Emerson Collegeのキャンパス

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動画紹介

位置情報

住まいと食事

学生寮（オンキャンパスハウジング）

エマーソン大学では原則1年生から3年生までの6学期（3年間）は大学寮への居住が義務付けられています。

• 寮の種類：リトル・ビルディング（1,035名収容）、ピアノ・ロウ（560名収容）、パラマウント寮（260名収容）、2 Boylston Place（375名収容）
• 設備：各室にベッド、机、椅子、クローゼット、Wi-Fi、冷暖房完備。24時間警備とオートロック
• サポート：各寮にRA（レジデント・アシスタント）配置、新入生サポートとイベント企画

オフキャンパスハウジング

• 家賃相場：ボストン市内の1ベッドルーム月$2,500〜$4,000、2ベッドルーム月$3,500〜$6,000
• 注意点：寮生活より出費が大きくなる傾向、光熱費・交通費も自己負担
• 推奨：留学生には3年間の寮生活が推奨される

食事プランと学内外の食環境

• ミールプラン：寮生は大学指定のミールプラン加入必須。標準Plan Aは週23食利用可能
• 学内食堂：Dining Center（学生食堂）、Max Café、Backstage Deli、Lion's Den、Pick 'n Roll Sushiなど多数
• 特徴：All-you-care-to-eat方式、アレルギー対応メニュー、グルテンフリー・ハラル食品も提供
• 学外利用：ECCash制度で提携レストランでも利用可能

卒業後の進路とキャリア支援

エマーソン大学卒業生は、メディア・芸術業界で高い就職率と初任給を誇ります。「エマーソン・マフィア」と呼ばれる強力な卒業生ネットワークが就職を強力にサポートしています。

主な就職先

• メディア・エンタメ：NBCユニバーサル、Disney、ニコロデオン、Voltage Pictures
• 出版・ジャーナリズム：Hearst、キャンドルウィック・プレス、New York Times、Boston Globe
• 広告・PR：Weber Shandwick、Edelman
• テック企業：Google、Apple（メディア部門）、Netflix
• 特筆事項：NBA GM（オクラホマシティ・サンダー）など意外な分野でも活躍

キャリア支援体制

• 個別カウンセリング：年間2,000件以上の個別キャリアカウンセリング実施
• 求人ネットワーク：Handshakeを通じて6,000社超から年間2,000件以上の求人情報
• インターンシップ：80%以上の学生が卒業までに何らかのインターン経験
• メンターシップ：Emergeコミュニティによる卒業生-在校生マッチング
• 特別プログラム：Emtern Summerでボストン・LAでの夏季インターン支援

Emerson Collegeの語学サポート・エクステンションプログラム

エマーソン大学は主に正規学位プログラムに特化していますが、留学生向けの英語サポートと社会人向けの専門プログラムを提供しています。

English Language Learning (ELL)プログラム

母語が英語でない在学生向けに、無料の英語スキル強化コースを提供しています。

• 費用：在学生は無料受講
• 履修方法：入学後の英語力診断テスト結果に基づき案内
• サポート：ライティング・アカデミックリソースセンターでの個別指導も利用可能

Professional Studies Programs

社会人や他大学学生向けの専門認定証コースを開講しています。

高校生向けサマープログラム

将来の進学を検討する高校生向けに、2〜5週間のプレカレッジプログラムを実施しています。

• プログラム例：映画制作ワークショップ、ジャーナリズム講習、舞台演技キャンプ
• 対象：高校生（日本の高校生も参加可能）
• 効果：エマーソン進学検討の良い機会

日本人向け進学ルート ― Emerson Collegeへスムーズに進む方法

エマーソン大学への進学には、主に直接入学とコミュニティカレッジ経由の編入という2つのルートがあります。それぞれの特徴を理解して、自分に最適なルートを選択することが重要です。

① 直接入学（Freshman Admission）

日本の高校を卒業後、Common Applicationを通じて直接エマーソン大学に出願するルートです。

• 必要条件：GPA3.73以上（4.0スケール）、TOEFL iBT 95点以上／IELTS 7.0以上
• 出願時期：Early Decision/Action（11月上旬）、Regular Decision（1月中旬）
• メリット：4年間でしっかりとした基礎から専門性を身につけられる
• 注意点：合格率43%と競争が激しく、創造性をアピールする必要がある

② コミュニティカレッジ（CC）→ 編入（Transfer）

アメリカの2年制大学で基礎を固めてから、エマーソン大学3年次に編入するルートです。

• 編入受け入れ：毎年約180名の編入学生を受け入れ
• 必要GPA：CC在学中に3.5以上の成績維持が必要
• メリット：費用を抑えつつ、段階的にアメリカの教育に適応できる
• 注意点：専攻によってはポートフォリオ提出が必要

③ 編入奨学金制度の活用

エマーソン大学は編入学生向けに特別な奨学金制度を設けています。

日本人学生向けの支援体制

• 日本人学生会：在校生による履修相談、生活サポート、文化イベント開催
• 国際学生オリエンテーション：日本語対応スタッフによるサポート
• SNSコミュニティ：Twitter、Facebookでの日本人留学生ネットワーク

出願準備のポイント

• 英語力強化：TOEFL/IELTS対策は国内語学学校やオンライン講座を活用
• 課外活動：放送部、演劇部、ディベート大会参加など表現活動の経験を積む
• エッセイ対策：「なぜエマーソンで学びたいのか」を具体的に表現
• ポートフォリオ：創作系専攻志望者は作品制作に早めに取り組む

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