大学生の留学はいつがベストタイミング?2〜3年生の春出発に備えよ

「大学生のうちに留学してみたい!」と考えてはいるものの、いつ行くのが良いのか分からないという方は多いのではないでしょうか。サークルやアルバイトで忙しくしているうちに留学のチャンスを逃してしまっては、後で悔いが残ってしまいますよね。
そこで今回は、大学生が留学するベストなタイミングについて、学年別・目的別に徹底解説します。就職活動(就活)への影響や、休学・認定留学、短期留学などプログラム別の最適な時期も紹介します。後悔しない留学計画を立てるための完全ガイドとしてぜひ参考にしてください。
大学生の留学は何年生で行くべき?本記事では2〜3年生が最適な理由から、学年別のメリット・デメリット、目的・期間に応じたプログラム選びまで詳しく解説します。
- 1. 大学生の留学、ベストタイミングは「大学2〜3年生」
- 2. なぜ2〜3年生が最適なのか?3つの理由
- 3. 留学経験者のリアルな声を紹介
- 4. 【学年別】留学のメリット・デメリットとおすすめの留学スタイル
- 4-1. 大学1年生:短期留学で海外を体験!長期留学への準備期間に
- 4-2. 大学2年生:選択肢が豊富!休学留学や交換留学に最適な時期
- 4-3. 大学3年生:就活を意識した留学!キャリアに繋がる経験を
- 4-4. 大学4年生:卒業前のラストチャンス!悔いのない大学生活を
- 5. 【目的・期間別】あなたに合った留学プログラムは?
- 6. 留学準備はいつから始める?成功する留学のためのスケジュール
- 7. 留学に関するよくある質問
- 8. まとめ:自分に合った留学タイミングを見つけて、最高の経験を!
大学生の留学、ベストタイミングは「大学2〜3年生」
ずばり、大学生のうちに留学するなら、大学2~3年生がベストタイミングです。日本の就活は原則『3/1広報・6/1選考開始』のため、春出発は計画を組みやすい傾向。一方で大学の交換留学は春・秋いずれの派遣期もあるため、自大学の募集期と就活時期を突き合わせて逆算するのが現実的です。春出発なら秋出発よりも留学期間をしっかり取れるため、長めの留学でも就活に間に合いやすいのがメリットです。
また、大学2年生の秋頃から留学相談を始めて3年生になってから出発するというケースもよくあります。大学1年生のうちは学生生活に慣れる期間と割り切って思う存分楽しみ、2~3年生から本格的に留学を考え始める方が多いようです。
もっとも、「大学4年間で卒業できるか?」「就活と留学の両立は可能か?」と不安になる学生もいるでしょう。しかし留学開始のタイミングは人それぞれです。大学2年生で休学して憧れの留学を実現する人、3年生で就活前に自分の強みを見つけるため留年してまで留学を決意する人、大学4年生で卒業後に海外を目指す人など様々です。どのタイミングであっても、事前に計画と準備をしっかり行えば留学と大学卒業・就職を両立させることは十分可能です。
なぜ2〜3年生が最適なのか?3つの理由

では、どうして大学2〜3年生での留学がベストと言われるのでしょうか。その3つの理由を詳しく見てみましょう。
大学生活に慣れて新しい挑戦がしやすい
大学2年生頃になると授業や人間関係にも慣れ、気持ちに余裕が生まれます。そのため「留学に挑戦してみよう!」という前向きな気持ちになりやすく、実際にこの時期から留学準備を始める学生が多いです。大学1年生の間はまず日本の大学生活に適応し、2年生以降で留学というプランは心理的にも無理がありません。
留学プログラムの選択肢が広がる
大学2年生以上であれば、多くの大学が募集する交換留学・認定留学の応募資格を満たします。出発時までに1年以上の在籍や所定の語学力が求められることが多く、実務上は2年次以降が中心。ただし条件は大学・協定校ごとに異なります。2年生からは休学留学や海外インターン、ボランティアなど短期では難しい多彩なプログラムに挑戦できるようになります。1年生のうちから「◯年生で留学する」と決めて計画的に準備すれば、十分な資金貯蓄や語学力向上の時間を確保できる点もメリットです。
就活スケジュールに合わせやすい&アピールになる
大学3年生になると就職活動を意識する時期ですが、その就活前に留学経験を積めるのが2〜3年生留学の強みです。例えば大学3年生の春に1年間留学し、翌年春に帰国すれば、帰国後すぐに就活をスタートできます。実際、大学3年生で1年休学留学をする人は多く、その際は帰国後の就活に備えて出発前から計画的に準備を進めることが大切だとされています。留学経験自体も就活で大きなアピールポイントになります。企業の採用担当者は特に「異文化適応力」など語学力以外の成長にも期待が集まっています。このように、2〜3年生の時期に留学することで就活で活かせる貴重な経験を得られるのです。
留学経験者のリアルな声を紹介
実際に留学を経験した先輩たちは、どのように感じているのでしょうか。ここでは留学タイミングにまつわるリアルな体験談を2つご紹介します。
成功体験談:大学3年春出発でキャリアに繋げたAさん
Aさんは大学3年生の春から1年間休学し、カナダへ長期留学しました。目的は「英語力の習得と様々な経験を積むこと」。出発前には独学でTOEIC約700点を取得するまで英語力を高めて臨み、そのおかげで現地では最初から上級クラスに入り積極的にチャレンジできたそうです。1年間の留学で得た高い語学力と海外での自主性は、帰国後の就活でも強力なアピールポイントとなり、留学経験を自信に希望業界の内定を獲得することに繋がりました。Aさんは「留学で得たものを就活でどう活かすかまで考えて行動したことが成功の秘訣」と語っています。
失敗体験談:目的不明確な2年次留学で苦戦したBさん
Bさんは大学2年生の時、「大学生活が思ったよりつまらない」「刺激が欲しい」という思いから衝動的にオーストラリアへ1年間留学しました。
しかし明確な目的や計画がないまま準備を進めてしまったため、出発直前までバタバタし、語学力も中学英語レベルのまま渡航してしまいました。留学中も何を目標にすべきか定まらず、帰国後の就活でも「留学で何を得たのか?」とうまく説明できずに苦労したそうです。結果として就活で苦戦することになり、Bさんは「もっと事前に目的意識を持って準備すれば良かった」と感じたと言います。多くの留学経験者が口を揃えるのは「留学するなら自分の言葉で語れる理由と成果を持って帰ってきてほしい」ということです。就活の場では、留学した理由・得たもの・それをどう活かすかを一貫して話せるかが重要だからです。
こうしたリアルな声からも、「なぜその時期に留学するのか」「留学で何を達成したいのか」を明確にしておくことが大切だと分かります。成功談・失敗談の両方を参考に、ぜひ悔いのない留学計画を立てましょう。
【学年別】留学のメリット・デメリットとおすすめの留学スタイル
大学何年生で留学に行くかによって、それぞれ異なるメリット・デメリットがあります。ここでは学年別に最適な留学スタイルや注意点を整理してみましょう。
大学1年生:短期留学で海外を体験!長期留学への準備期間に
メリット
大学1年生は比較的時間に余裕があり、長期休暇(夏休み・春休み)を使って短期留学に挑戦しやすい時期です。
入学してしばらく経ち、大学生活が落ち着いてくる2学期以降であれば「留学ってどんな感じだろう?」「海外で生活するってどういうこと?」という疑問を解消するために数週間〜数ヶ月の短期プログラムに参加する学生もいます。短期でも異文化に触れることで視野が広がり、英語学習のモチベーションが高まります。早い段階で海外を経験しておけば、その後の長期留学のイメージ作りや準備にも役立つでしょう。「自分が本当にやりたいことは何か?」を模索するために留学してみる、という自由なチャレンジが許されるのも1年生ならではです。
デメリット
一方で、大学1年生のうちは長期留学に挑戦しづらいという側面もあります。大学の制度上、交換留学や認定留学の応募資格が「2年生以上」に限定されているケースが多く、1年生では公式の長期留学プログラムに参加できないことがあります。また、大学生活が始まったばかりで授業やサークル、友人関係など新生活に慣れていない時期でもあります。環境に適応するのに精一杯で、いきなり長期で海外生活...というのはハードルが高いでしょう。現実的には短期留学から始めてみる方が安心です。短期であれば休学せずに休暇中に行けるので、学業の遅れも出ません。
おすすめスタイル
語学研修を兼ねた短期留学がベストです。1〜3ヶ月程度の語学留学ならハードルも低く、「とりあえず海外に行ってみたい」という好奇心を満たせます。費用も長期に比べて抑えられるため、まずは短期で海外生活を体験し、得られた刺激を今後の大学生活や将来設計に活かすと良いでしょう。
大学2年生:選択肢が豊富!休学留学や交換留学に最適な時期
メリット
大学2年生になると、留学の選択肢が一気に広がります。
1年生では応募できなかった交換留学・認定留学にもエントリー可能になり、休学をしての語学留学やボランティア、ワーキングホリデーなど様々なプログラムに挑戦できるようになります。この時期に「留学するぞ!」と決めていれば、1年生の頃から計画的に準備(資金を貯める・語学力を上げる)を進めることも可能です。2年生の前期〜中期までに必要な単位をある程度取得しておけば、2年後期〜3年前期に留学するプランも立てやすくなります。実際、大学2年生の後期から1年間休学または交換留学で渡航し、大学4年生で復帰・卒業するケースも多く見られます(=4年間での卒業が可能)。留学期間中も「まだ就活には被らない」という安心感があり、余裕を持って留学生活に集中できるのも2年生留学の魅力です。
デメリット
注意点として、ゼミ(演習)の選考時期との重なりがあります。多くの大学では2年生の終わり頃に専門ゼミを選ぶための試験や面接がありますが、ちょうどそのタイミングで留学中だと志望ゼミの選考に参加できない恐れがあります。最近ではオンラインでのエントリーや志望理由書の提出のみで済むゼミもありますが、中には対面面接を必須としているところもあります。希望するゼミがある場合は、出発前に教授や大学に留学と選考の両立方法を確認しておくと安心です。また、2年生で長期留学に出ると一時的に友人や大学生活との距離が空いてしまうため、留学後に復帰した際に周囲とギャップを感じることもあるかもしれません。しかしそれも成長の証と捉えて、帰国後は新たな視点で大学生活を楽しめるでしょう。
おすすめスタイル
休学しての長期語学留学や交換留学が最適です。2年生の秋~3年生の夏にかけて1年間海外の大学や語学学校に通えば、語学力は飛躍的に伸び、自分の専門分野についても国際的な視野で学べます。また、希望者はボランティアや海外インターンシップに挑戦するのも良いでしょう。選択肢が豊富な分、自分の興味や将来に繋がるプランをじっくり選んでみてください。
大学3年生:就活を意識した留学!キャリアに繋がる経験を
メリット
大学3年生は、一般的に単位の心配が少なくなる時期です。必修科目もひと通り履修済みのことが多く、専門ゼミも始まっているため、学業面での負担は2年生までと比べて軽くなります。そのため留学中も履修の遅れをあまり気にせずに済みます。また、3年生という時期柄、「この留学経験を就活に活かそう」という明確な目的意識を持って渡航しやすいのもメリットです。実際に3年生で留学した学生は、「英語力をビジネスレベルに引き上げて帰国する」「現地でしかできないインターンを経験して帰る」など、就職に直結するような成果を目標に掲げて充実した留学生活を送っています。留学先で培った語学力や異文化適応力、海外インターン経験などは、そのまま就活での即戦力アピールになりますし、「自分で考えて行動する力」が鍛えられるため卒業後の社会人生活にも大いに役立つでしょう。
デメリット
3年生で長期留学をする場合、卒業時期が遅れる可能性が高いです。1年間休学すれば卒業は5年目になる(1年留年する)ケースがほとんどですが、近年では休学留学が就職に不利になることはほとんどありません。日本企業も留学経験による成長を評価する傾向が強まっているため、卒業が多少遅れても問題視されにくいのです。しかし、就活のタイミング自体は他の学生よりずれるため、留学前から「帰国後はどう動くか」を計画しておくと安心です。具体的には、出発前に必要な単位はできるだけ取得しておく、現地から日本の就活情報を収集できるよう準備する、帰国後のエントリーに備えて自己分析や業界研究を進めておく、などが考えられます。また、3年生の秋出発で1年留学する場合は就活の本選考解禁(4年生3月)にギリギリになるため、やはり春出発に比べ留学期間が短くなりがちです。可能であれば春出発を検討し、余裕のあるスケジュールを組むことをおすすめします。
おすすめスタイル
休学しての長期留学+就活準備の両立プランが王道です。大学3年生の春から休学し語学留学や海外インターンに1年間取り組み、4年生の春に復学してすぐ就活を開始する流れが一般的でしょう。もし大学の制度や個人の都合で1年間は難しい場合、半年間の留学+半年間の就活というプランも考えられます。その場合も、事前に大学の就職支援課やエージェントと相談して就活スケジュールと留学期間を逆算しておくことが成功のカギです。「就活直前だからこそ得られる留学の成果がある!」という意気込みで、キャリアに繋がる経験を積みましょう。
大学4年生:卒業前のラストチャンス!悔いのない大学生活を
メリット
大学4年生は卒業必須単位も取り終え、就活も峠を越えていれば、時間に大きな余裕ができる時期です。卒業研究や論文執筆がある場合もありますが、文系であれば比較的4年生は自由度が高いでしょう。特に就職先がすでに決まっている人にとって、入社までの期間は「学生の身分でいられる最後の時間」。このタイミングで留学に行くことは、「大学生活でやり残したことを実現する」ラストチャンスと言えます。履修や就活の心配がなく、卒業までの残り時間に余裕があるため、「思い切って海外に飛び出してみよう!」という決断もしやすいでしょう。短期留学でリフレッシュして社会人生活に備えるもよし、内定を辞退してでもワーキングホリデーに挑戦し視野を広げるもよし、4年生ならではの自由なプランが考えられます。卒業後はなかなか長期の時間を取るのが難しくなるため、「社会人になる前に海外経験を積めてよかった」と感じる先輩も多いです。
デメリット
最大の懸念は、就活の結果次第で留学の計画が左右される点です。4年生の夏頃まで就職活動を続ける人にとっては、留学の日程を固定しづらいでしょう。例えば「就活が終わったら秋から留学しよう」と考えていても、内定がなかなか出なければ出発時期を繰り下げる必要があります。また、4年生で長期留学に出てしまうと卒業が延期になるため(卒業単位が残っている場合は特に)、基本的には短期留学が中心となります。卒業までに帰国できるよう、春休みや夏休みを使って無理のない留学期間を設定することが重要です。さらに、もし卒業後に留学を優先したい場合は、一旦就職浪人して翌年の就活に回る選択肢もありますが、これは大きな決断となります。内定先がある状態で卒業前に留学に行く場合でも、企業によっては入社時期を調整してくれるケースもあります。内定先への相談や大学のキャリアセンターの支援を仰ぎ、納得できる形で留学計画を立てましょう。
おすすめスタイル
短期集中型の留学がおすすめです。例えば卒業前の春休み(2〜3月)を利用して1〜2ヶ月の語学留学をすることで、「社会に出る前に英語研修をしておく」という位置づけができます。あるいは内定取得後の夏〜秋にかけて、数ヶ月の短期留学やワーホリに行く人もいます。4年生の場合、どうしても留学期間が限られますが、その分目的を絞ったプランにすると充実した経験になるでしょう。「就職までの空白期間」と捉えるのではなく、「将来のための自己投資期間」と前向きに考えて、悔いのない大学生活の締めくくりにしてください。
【目的・期間別】あなたに合った留学プログラムは?

一口に「留学」と言っても、留学の目的や期間によって様々なプログラムがあります。自分に合ったプランを選ぶために、代表的な留学プログラム別に特徴と最適なタイミングを見てみましょう。
短期留学(1週間〜3ヶ月):長期休暇を活用して気軽に挑戦
短期留学とは、一般に数週間〜3ヶ月以内の比較的短い期間の留学を指します。短期の場合、大学を休学しなくても夏休みや春休みなどの長期休暇の間に海外留学に挑戦できます。休学の必要がなく履修や就活に遅れが出ないのが大きなメリットです。例えば夏休みを利用して2ヶ月間語学学校に通ったり、春休みに3週間の海外ボランティアプログラムに参加したりと、学業と両立しやすいのが特徴です。
短期留学は大学1〜2年生のうちに気軽に行ってみるのがオススメです。早い段階で海外経験を積むことで、その後の英語学習のモチベーションアップにも繋がります。実際、短期留学をきっかけに英語や海外への興味が高まり、後に大学3~4年生で長期留学に挑戦する学生も多いです。「まずはお試しで海外生活を体験したい」「長期はハードルが高いけど、休みの間になら行けそう」という方に短期留学はピッタリでしょう。費用面でも期間が短い分抑えられますし、渡航先も比較的安全で行きやすい英語圏の近場(例えばフィリピンやマルタなど)から選ぶ手もあります。
長期留学(半年〜1年):語学力向上と異文化理解を深める
長期留学とは、4ヶ月以上の長期間にわたる留学のことです。半年や1年といったスパンで海外に滞在するため、現地でできる経験の幅が格段に広がるのが特徴です。語学力も生活を通じて飛躍的に伸ばしやすく、文化の異なる友人とも深い交流を築くことができます。大学の授業やプロジェクトに参加したり、現地のコミュニティ活動に加わったりする中で、日本では得られない学びや価値観に触れられるでしょう。
大学生が長期留学に挑戦するなら、やはり大学2〜3年生が最適です。腰を据えて海外で学ぶ経験は、自分の将来や価値観を客観的に見つめ直す良い機会になりますし、帰国後にまず学生生活へ戻れるため、就活への不安も比較的少なくて済みます。例えば2年生の後期から1年間休学して語学留学をするプランでは、帰国後に再び大学生活に復帰し、そこで得た成長を卒業研究や就活に活かすことができます。認定留学(在籍大学に単位認定される留学)や交換留学制度を利用すれば、留学先で取得した単位を日本の卒業単位に組み込める場合もあり、留年せず4年で卒業することも可能です(※制度によります)。交換留学では一般的に留学先大学の授業料が免除され、自分の大学に通常の学費を納める形になるため、費用面でも私費留学より抑えられるメリットがあります。長期留学を考える際は、自分の大学の制度や留学先の要件(語学力やGPAなど)を早めに確認し、しっかり計画を立てましょう。
交換留学・認定留学:大学の単位を取得しながら留学
交換留学とは、自分の大学と提携関係にある海外の協定校に半年〜1年程度在籍し、現地で履修した単位を帰国後に認定してもらう留学形態です。認定留学も似た形態で、自分で探した海外の大学プログラムに参加し、取得単位を所属大学が認めるケースを指します。これらの制度を利用すれば、留学期間も在籍期間としてカウントされるため、うまくいけば留年することなく4年間で卒業できます。また交換留学では先方大学の授業料が免除されるため、費用が比較的安く済む利点もあります。(※協定に基づき派遣先の授業料は免除、自大学の学費は通常どおり。生活費・航空券等は自己負担)ホームステイ代や渡航費などの生活コストが中心となり、1年間でおよそ200〜300万円が標準的とされています(留学先の物価によります)。
大学2〜3年生での交換留学が一般的ですが、応募には一定の成績(GPA)や英語力が求められるので注意しましょう。多くの大学でTOEFLやIELTSのスコア提出が必要で、目安としてTOEFL iBTで80点前後が求められることが多いようです。準備に時間がかかる分、早めの計画が鍵です。交換留学中は現地の大学で専門科目や一般教養を履修するため、語学だけでなく専門知識も磨ける点が魅力です。同時に、日本の大学を代表して留学するという責任感も生まれ、自立心や外交力が培われます。将来的に海外大学院進学や国際的なキャリアを目指す人にとって、交換留学での経験は大きな糧となるでしょう。
ワーキングホリデー:海外で働きながら暮らす経験
ワーキングホリデー(ワーホリ)は、最長1年間海外で働くことができるビザ制度を利用した渡航プランです。渡航先の国にもよりますが、滞在中にフルタイムで働けることが最大の特徴で、学校に通える期間が制限される代わりに自由に仕事や旅行ができる柔軟なプログラムです。(豪州は就学最長4か月、英国YMSは就労・就学可(ATAS条件あり)、カナダは6か月以内の就学は可など国別の条件を併記してください。)年齢制限(18〜30歳程度)があるため大学生のうちにしか挑戦できないケースも多く、「学生の今しかできない経験をしたい!」とワーホリに行く人もいます。
ワーキングホリデーに関しては、基本的に大学を休学して行く形になります。そのため、何年生でも挑戦しやすいと言えるでしょう。実際には大学2年生以降、特に3年生の春に出発するケースが多いです。理由の一つは、大学3年生になると必修授業が減って身動きが取りやすくなること、そして春に出発すれば1年間のワーホリ後にちょうど卒業年度(4年生)の春に復学できるタイミングだからです。
ただし、ワーホリは語学学校のようにカリキュラムがあるわけではなく自分の過ごし方次第で得られるものが大きく変わるため、事前にしっかり目的と計画を立てておくことが重要です。例えば「カフェで働いて現地の接客英語を身につける」「各地を旅行しながら異文化理解を深める」「働きながら資金を貯めて帰国後の学費に充てる」など、自分なりの目標を設定しましょう。大学2年生以上で語学力や社会経験がある程度ついてからの渡航が望ましく、そうでないと自由度が高い分かえって時間を持て余し、語学習得の機会を逃してしまいがちです。ワーホリは働く経験と海外生活を同時に積める貴重な機会なので、目的意識を持って有意義な1年にしてください。
ワーキングホリデーでは現地で働くことができるため、語学力だけでなく海外での実践的な仕事経験が積めます。「働きながら暮らす」からこそ見えてくるその国の文化やビジネス習慣もあり、将来のキャリアにも生きる経験になるでしょう。
海外インターンシップ:専門スキルと実践的な英語力を習得
海外インターンシップは、その名の通り海外の企業や団体で就業体験(インターン)をするプログラムです。最近は大学生に非常に人気が高まっており、特にカナダのCo-op(有給インターン付き)留学などは将来の就活に直結するスキルが身につくと注目されています。英語力の向上に加え、海外での就労経験を得られるため、グローバル企業への就職を目指す学生や専門分野の実務経験を積みたい人には絶好の機会です。
大学生が海外インターンを行うタイミングとしては、主に大学3年生の休学期間が多いです。3年生であれば、インターンで得た経験をそのまま就活の強みとしてアピールできますし、「1年卒業を遅らせてでも身につけたいスキルがある」という熱意が自身の成長に繋がります。また、2年生の夏休み等を利用して短期インターンシップに参加することも可能です。期間は様々で、1〜6ヶ月程度のものから1年以上の長期インターンまでプログラムによって異なります。
インターン先は自分の専門や興味に合った業界・職種を選べる場合が多く、例えばマーケティングを学びたいなら海外のスタートアップ企業で、観光業に関心があるならリゾート地のホテルで、など目的に応じた経験が積めます。もちろん業務は基本英語になりますから、高度な専門業務であればそれなりの語学力も必要ですが、インターンの内容によっては参加時点で高い英語力は問われないケースもあります(現地で学びながら働く前提のプログラムもあります)。海外インターンに参加した学生は「実際の職場で働くことで責任感や問題解決力が鍛えられ、自信がついた」「グローバルな仕事の進め方やビジネスマナーを肌で学べた」といった声を多く挙げています。グローバル環境での就労経験は、大きなアピールポイントになりますし、自分のキャリア観を形成する上でも大いに役立つでしょう。
留学準備はいつから始める?成功する留学のためのスケジュール
留学を成功させるには、出発までの準備スケジュールを逆算して計画的に進めることが大切です。ここでは「留学したい!」と思ってから実際に渡航するまで、どのような準備をいつ頃始めればよいか目安をご紹介します。※プログラムや個人事情によって異なりますが、一般的なスケジュールとして参考にしてください。
留学半年前〜1年前:情報収集とプランニング
まずは約1年前から動き始めることをおすすめします。留学を思い立ったら、早めに情報収集を開始しましょう。希望する留学先の国・学校・プログラムのリサーチを行い、必要な語学力や費用の相場を把握します。大学の国際交流センターに相談したり、信頼できる留学エージェントのカウンセリングを受けたりして、プロの意見も取り入れながら計画を練ると安心です。
出発の約1年前〜半年前には、具体的な行動に移ります。この時期に行う主なことは以下の通りです。
- 留学先への出願手続き(語学学校や交換留学先大学への出願書類提出・入学手続き)
- 大学への休学相談・申請(必要な場合)。交換留学なら学内選考への応募、休学留学なら在籍大学所定の手続き開始
- 資金計画の立案と資金準備。留学費用の見積もりを出し、両親と相談して仕送り計画を立てたり、自身のアルバイト貯金を確認したりします。奨学金の応募が可能ならこの時期に申請します。
- 住居やビザの準備。寮やホームステイ先の手配、現地での住まい探しの情報収集を始めます。渡航先によっては学生ビザの申請も必要なので、必要書類を確認し始めましょう(ビザ申請自体は多くの場合出発3ヶ月前以降に行います)。
留学3ヶ月前:学校・滞在先の決定と手続き
出発の3ヶ月前くらいになると、準備もいよいよ大詰めです。この頃までに留学先の学校やプログラムは正式に受け入れ許可(合格通知)が出ているはずなので、入学手続きの最終確認を行います。併せて、滞在先(学生寮・ホームステイ先・アパート等)の確定や契約手続きを進めましょう。エージェントを利用している場合は、このタイミングで航空券の予約や海外留学保険の加入手配なども案内されることが多いです。
自分で準備する場合も、出発2〜3ヶ月前までには航空券を予約しておくと安心です。繁忙期だと直前は高騰したり席が埋まったりしますので早めに確保しましょう。また、海外留学保険もこの時期までに加入します。クレジットカード付帯保険では期間や補償が不十分な場合が多いので、留学プランに合った保険を選んで契約してください。その他、ビザの申請もこの時期に行います。多くの国では留学開始の数か月前からビザ申請が可能になるため(国ごとの公式基準に従う)、必要書類(入学許可証、残高証明書、証明写真等)を揃えてビザ申請手続きを完了させましょう。ビザの種類によっては大使館での面接予約が必要だったり、発行に数週間以上かかったりしますので時間に余裕を持って進めます。
留学1ヶ月前:ビザ取得と最終準備
出発まであと1ヶ月となったら、最終確認の時期です。この頃までに学生ビザが手元に取得できていることを確認しましょう。ビザが下りていればパスポートに貼付されている(もしくは電子ビザなら通知が来ている)はずなので、内容に誤りがないかチェックします。ビザが無事取得できたら、いよいよ荷造りや各種届出など細かい準備に取りかかります。
持ち物リストを作成して、衣類や日用品、電子機器、現地で必要な書類類(入学許可証や海外保険証書のコピー等)を揃えていきます。特にパスポートやビザ、航空券は出発前に改めて有効期限や搭乗日時を確認しましょう。不安な場合は留学エージェントの出発前オリエンテーションに参加したり、経験者のブログを参考にすると良いです。
また、留学中の自宅周りの手続きも忘れずに。市区町村役場での転出届(留学などで一時的に海外移住する場合)、国民年金・国民健康保険の手続き(学生納付特例や海外転出に伴う手続き)、携帯電話や公共料金の休止・解約など、必要に応じて対処します。大学への休学届や在学延期手続きも正式に完了させておきましょう。留学開始直前は何かと慌ただしいですが、一つ一つチェックリストを消し込みながら準備すれば安心です。
留学に関するよくある質問
最後に、大学生の留学についてよくある質問とその回答をQ&A形式でまとめます。不安や疑問をしっかり解消して、留学への一歩を踏み出しましょう!
Q1. 留学費用はどのくらいかかる?
A. 留学費用は行き先の国や都市、留学期間、プログラムによって大きく異なります。例えば、物価が高く人気のアメリカ西海岸・ロサンゼルスで語学学校にフルタイム通いホームステイする場合、1年間で約500〜530万円、半年でも約260〜280万円ほどかかるという試算があります。国によって生活費や学費に大きな差があるため、一概に「いくら必要」とは言いづらいのが実情です。
大まかな目安として、欧米の大都市で1年間留学すると300〜600万円程度、アジア圏なら150〜300万円程度と考えておくと良いでしょう(大学の授業料込みの場合)。ただし、交換留学の場合は派遣先大学の授業料が免除される分費用が抑えられますし、奨学金を利用できれば自己負担を軽減できます。また、短期留学なら数十万円規模で済むことも多いです。例を挙げると、オーストラリア・シドニーへ3ヶ月留学したケースでは約130〜180万円というデータがあります。留学の種類ごとの費用感について大学やエージェントが情報提供しているので、計画段階で詳細を確認しましょう。
Q2. 英語力はどのくらい必要?
A. 留学の種類によって必要な英語力は異なります。語学留学や短期留学の場合、出発時点での英語力は問われないことがほとんどです。初心者向けのクラスからスタートできますし、むしろ現地で学ぶことで上達していく前提なので、「英語は苦手だけど留学したい!」という人でも安心して挑戦できます。ただ、まったくゼロの状態よりは中学〜高校英語の基礎ができていた方が現地で吸収しやすいので、出発前に日常会話表現を少しでも勉強しておくと良いでしょう。
一方で、交換留学や海外の大学・大学院への進学のように、現地の正規授業を受ける場合には一定の英語力証明が求められます。一般的な目安として、英語圏の大学に留学するならTOEFL iBT 80前後が目安ですが、60〜100+まで幅があります。各協定校の要件を必ず確認してください。また、IELTSで6.0〜6.5程度のスコアが必要と言われます。実際の基準は大学やプログラムによって様々で、名門校ほど要求スコアは高くなります。また、英検やTOEICではなくTOEFLやIELTSといったアカデミック向けの試験スコアを指定されることが多いです。交換留学の場合でも、大学間の選考でTOEFL/IELTSの提出が必要になるケースがあります。
ただし「英語力が足りないから留学できない」というわけではありません。語学力条件を満たしていなくても、まず語学学校で勉強してから大学進学するパスウェイ制度を利用したり、日本で集中的に英語を勉強してスコアを伸ばしてから再挑戦したりと、道は開けます。いずれにせよ留学を思い立ったら早めに英語の勉強を開始するに越したことはありません。留学先でより充実した生活を送るためにも、出発前に少しでも英会話に慣れておくことをおすすめします。
Q3. 留学は就活に影響する?
A. 結論から言えば、良い影響を与えることが多いです。ただし、就活への影響をプラスにするかマイナスにするかはあなた次第とも言えます。留学経験そのものは先述の通り企業から評価されやすくなってきており、ある調査では企業の約6割が採用時に留学経験を重視しているとの結果もあります。特に「語学力」以上に「積極性」「異文化への適応力」など、人間的な成長に期待する企業が多いようです。実際、留学を経験した学生は就活の面接で海外での挑戦経験や困難を乗り越えたエピソードを語ることで、他の学生との差別化を図れるでしょう。「自分の殻を破って成長した」「グローバルな人脈を築いた」「主体的に行動する力が身についた」など、留学だからこそ得られた学びをアピールしてください。
一方で、留学期間中の就活スケジュール調整には注意が必要です。長期留学で卒業が1年遅れるケースでも、近年は採用側も留学による卒業延期には理解を示すところが増えています。実際に「休学留学したが不利にならなかった」という先輩も多く、そこはあまり心配しすぎなくても大丈夫でしょう。ただし、留学中に周りの学生は就活を進めているという事実はあります。帰国したらすぐ就活開始!となるよう、留学前から逆算して準備しておくことをおすすめします。例えばオンライン面接が可能なら現地から選考に参加する、インターンやOB訪問は留学前に経験しておく、自己分析や業界研究は空いた時間に進める...など工夫次第で両立は可能です。
最後に、就活で留学経験を語る際には「なぜ留学したのか、何を得て、それをどう活かすか」を一貫して伝えることが重要です。単に「楽しかった」で終わらせず、そこで培った成長を具体的に示せれば、留学はあなたの強力な武器になります。留学と就活、二兎を得るつもりで計画的に臨みましょう。
まとめ:自分に合った留学タイミングを見つけて、最高の経験を!
大学生にとっての留学は、どの学年でも得るものがある貴重な体験です。一般的には「大学2〜3年生」で行くのがベストと言われますが、それも一つの目安に過ぎません。大切なのは、自分の目的や状況に合ったタイミングを見極めることです。例えば、1年生のうちに短期留学で視野を広げ、2〜3年生で長期留学にステップアップするのも良いですし、就活後の4年生だからこそ得られる学びもあります。
本記事で紹介したように、学年ごとやプログラムごとにメリット・デメリットがありますので、ぜひ参考にしながらあなたにピッタリの留学プランを描いてみてください。悩んだときは大学の留学相談窓口や経験豊富な留学エージェントに相談し、プロのアドバイスをもらうのも一つの手です。早めに情報収集を始めれば、それだけ選択の幅も広がります。
人生において大学時代はまとまった時間を確保しやすい貴重な期間です。社会人になってから「大学生のうちに留学しておけばよかった...」と後悔する人も少なくありません。そうならないよう、ぜひ思い立った今こそ行動を起こしてみてください。自分に合った留学タイミングを見つけて、一生ものの最高の経験を手に入れましょう!そして留学で得た成長と自信を胸に、残りの大学生活やその先のキャリアへと繋げていってくださいね。応援しています!
この記事を監修した人

末永 ゆう生
「成功する留学」進学カウンセラー
早慶上、ICU、GMARCHなどの国内の難関大学英語系学部と海外大学の併願を希望する受講生の成功を導くノウハウを蓄積。オレゴン州立大学直接入学、ファウンデーションコースを経由して、マンチェスター大学入学、カレッジを経由して、トロント大学入学など、現時点の英語・学力・お金を踏まえて、顧客の理想に寄り添った多種多様な進学・キャリアの提案・支援を行い、高い顧客満足度を実現。
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