カナダのワーキングホリデーの期間

カナダの広大な自然、多様な文化、そして温かい人々に魅了されて、ワーキングホリデーを通じて「暮らすように旅をする」ことを夢見る人は年々増えています。特にカナダは、英語圏でありながら治安も良く、世界中の若者にとって魅力的な滞在先のひとつです。
そんなカナダでのワーキングホリデーを最大限に活用するために、最も重要なのが「滞在期間の理解と計画」です。滞在可能な期間は限られているからこそ、その1年間をどう過ごすかによって得られる経験や成果は大きく変わってきます。
この記事では、カナダのワーキングホリデー制度の基本情報から、実際に滞在できる期間、ビザの延長に関する情報、そして滞在中にできることや具体的な計画の立て方まで、現地での1年間を充実させるためのポイントをわかりやすく解説していきます。これからカナダでのワーホリを考えている方の不安や疑問を解消し、理想の1年をデザインする手助けとなれば幸いです。
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1. はじめに
ワーキングホリデー制度とは
ワーキングホリデー制度とは、18歳から30歳までの若者が、一定期間海外に滞在しながら、働いたり学んだりできる特別なビザ制度です。カナダではこの制度を通じて、最大1年間の滞在が認められており、現地での就労や語学学習、旅行などを自由に組み合わせることができます。
通常の観光ビザや学生ビザではできない「働くこと」が可能なため、滞在費を現地でまかないながら生活することができる点が、大きな魅力です。語学力の向上や異文化体験、将来のキャリア形成にもつながる貴重な機会として、多くの若者がカナダのワーキングホリデーを選んでいます。
なぜ「期間」が重要なのか(滞在・就労・就学などの計画に直結するため)
ワーキングホリデーでは「どれくらいの期間滞在できるか」が、そのまま滞在中にできる活動の幅に直結します。たとえば、働ける期間が長ければ現地での職歴や収入をしっかり得ることができますし、語学学校に通えるのは最長6ヶ月と決まっているため、学習計画もビザの有効期間を考慮して組む必要があります。
また、帰国後の進路やキャリアにどのようにつなげるかを考える上でも、「限られた1年間をどう過ごすか」は非常に重要なテーマです。ワーキングホリデーは原則として一生に一度きりのチャンスだからこそ、滞在期間をしっかり理解し、計画的に行動することが充実した経験へとつながります。
2. カナダのワーキングホリデーで滞在できる期間
最長で滞在できるのは「12か月」
カナダのワーキングホリデービザ(通称:ワーホリビザ)で滞在できる期間は最長12か月(1年間)と定められています。これは日本とカナダの二国間協定によって定められた内容であり、他国と比べても比較的長めの滞在期間が認められています。
また、この12か月という期間は「ビザの発給日」からではなく、「実際にカナダへ入国した日」からカウントがスタートします。たとえば、2025年3月にビザが発給され、2025年5月に入国した場合、滞在期限は2026年5月となります。
この点は意外と見落とされがちですが、渡航タイミングを自分で調整できるという柔軟さがあるため、仕事の引き継ぎや貯金の準備など、出発までの時間を有効に使うことができます。
期間の延長はできる?
結論から言うと、カナダのワーキングホリデービザは延長不可です。さらに、日本国籍者がこのビザを利用できるのは一生に一度きりと定められています。つまり、ビザ期間が終わってしまえば、原則として同じ制度では再び入国することはできません。
そのため、入国後の1年間をどう使うかは非常に重要です。「仕事をいつ始めるか」「どの都市に滞在するか」「どんな経験を積みたいか」といったことを事前に考え、しっかりとした計画を立てておくことが成功のカギになります。
とはいえ、もっと長くカナダに滞在したいと思う方も多いはず。その場合は、滞在中に別のビザへ切り替える方法を検討することになります。主に以下のような選択肢があります
- 学生ビザ:
語学学校や専門学校に通うことで合法的に滞在延長が可能。条件によりアルバイトも可。 - 就労ビザ(Work Permit):
雇用主からのサポートを得られれば、職種限定で働き続けることが可能。 - 観光ビザ:
仕事はできませんが、ビザの延長として観光目的で最大6か月程度の滞在が認められる場合があります。
実際の滞在期間はビザ発行時の書類に注意
ワーホリでの滞在期間は「最長12か月」とはいえ、入国時の手続きや書類の不備によっては、予定よりも短くなってしまうケースがまれにあります。
まず、渡航前に受け取る「Port of Entry Letter(POEレター)」は、カナダ政府が発行する「あなたはワーキングホリデーで入国できますよ」という承認通知です。これ自体がビザではありませんが、これを提示しないと空港で正式なビザ(ワークパーミット)が発行されません。
そして、実際の滞在を許可するのは、カナダの空港(または陸路国境)で入国審査官から発行される「ワークパーミット(就労許可証)」です。ここに記載された日付が、あなたの滞在可能期間となります。
注意点
- 海外旅行保険期間が1年未満だと、ワーホリビザもそれに合わせて短縮されることがあります。
- 健康診断や追加書類が求められる場合もあり、用意が不十分だとトラブルの原因になります。
- たとえば渡航チケットの提示や残高証明書などを求められることもあるため、渡航前に必要書類を一覧で整理しておくことが大切です。
つまり、「ビザが取れたから安心」ではなく、現地での入国手続きまでがワーホリ準備の一部と考えて、気を抜かずに準備を進めましょう。
セカンドワーホリ制度「ROワーホリ」で延長も可能?
通常、カナダのワーキングホリデービザは日本国籍者に対して「一生に一度」「最長12か月」とされていますが、例外的に「ROワーホリ(Recognized Organization Working Holiday)」を通じて、もう一度カナダでワーホリをすることが可能です。
ROワーホリとは、カナダ政府が認定した団体(RO:Recognized Organization)を通じて申請する特別なワーキングホリデー制度のこと。 この制度を利用すれば、35歳まで申請できる上、2回目のワーホリも可能になります(条件あり)。
例えば、次のような人にとっては魅力的な選択肢です。
- 通常のワーホリが終了した後も、カナダに滞在したい人
- 一度ワーホリを利用したが、もう一度カナダで生活・就労したい人
- 他国でのワーホリ後にカナダでも経験を積みたい人
ただし、ROワーホリを申し込むには参加費用が発生する場合があり、各団体ごとに条件やサポート内容が異なるため、十分な比較と準備が必要です。
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3. 滞在期間中にできること
カナダのワーキングホリデーでは、滞在中にさまざまな活動が可能です。観光ビザや学生ビザと比べて自由度が高く、「働く・学ぶ・旅する」という3つの要素を自分なりに組み合わせることができるのが最大の魅力です。
ここでは、主に「就労」「就学」「観光」の3つの観点から、それぞれどんなことができるのかを詳しくご紹介します。
フルタイムでの就労が可能
ワーキングホリデービザの最大の特徴は、フルタイムで働けることです。観光ビザや学生ビザとは異なり、職種や時間に制限がなく、自由に雇用主を選んで働くことができます。
実際に多くの人が以下のような職場で働いています
- カフェやレストラン(キッチンスタッフ、バリスタ、サーバーなど)
- ホテル・ホステル(フロント、清掃、ベッドメイキングなど)
- 観光業(ツアーガイド、レンタルショップスタッフなど)
- 農業(ファーム、果樹園などでの季節労働)
- オフィスワーク(カスタマーサポート、データ入力など)
カナダの最低賃金は州ごとに異なりますが、概ね時給15〜17カナダドル(約1,600円〜1,800円前後)となっており、生活費をまかないながら貯金をすることも十分に可能です。
また、英語を使って実際の職場で働く経験は、語学力の向上にも直結します。現地の文化や職場マナーを学びながら、履歴書に書ける実績も得られるのは、ワーホリならではのメリットといえるでしょう。
最長6か月までの就学が可能
カナダのワーホリビザでは、最長6か月までの就学が認められています。そのため、語学学校に通って英語力を磨いたり、専門的な短期コースでスキルを身につけることも可能です。
特におすすめの活用方法は、滞在の前半を「英語学習+生活に慣れる期間」とし、後半を「本格的な就労期間」とするプランです。英語に不安がある方でも、最初の数か月を語学学校でしっかり学べば、後の仕事探しや現地生活がぐっと楽になります。
語学学校では以下のようなコースがあります
- 一般英語(スピーキング・リスニング・文法など総合的な英語力強化)
- ビジネス英語
- IELTSやTOEFLなど試験対策
- 発音矯正や会話特化クラス
また、私立カレッジの短期コースでは、ホスピタリティ、マーケティング、幼児教育などの分野で専門知識を学ぶこともできます。 ポイントは、「6か月を超えると学生ビザが必要になる」という点。どの学校を選ぶか、何月から何週間通うのかなど、事前にしっかりスケジュールを立てておくことが重要です。
国内外の旅行も自由に楽しめる
ワーキングホリデービザでは、カナダ国内の移動・旅行は完全に自由です。特定の都市に縛られることはなく、自分のペースで住む場所を変えたり、長期の旅行を楽しんだりすることができます。
たとえば:
- バンクーバー:
西海岸の都会で自然とのバランスも良く、アジア人にも人気の高い都市。仕事も見つけやすい。 - トロント:
カナダ最大の都市。仕事の選択肢が豊富で、移民も多く国際的な雰囲気。 - モントリオールやケベック:
フランス語圏の文化体験ができる、ヨーロッパ風の街並みが魅力。
また、カナダの広大な自然を活かしたアウトドア旅行もおすすめです。ロッキー山脈でのハイキングやキャンプ、ナイアガラの滝への観光、オーロラを見に行くイエローナイフなど、ここでしかできない体験が豊富にあります。
さらに、カナダ国外への旅行も可能です。アメリカやメキシコ、カリブ諸国など近隣国への旅行も自由で、国際線を利用すれば数時間で異国の景色が広がります。
- アメリカに渡航する場合は、ESTAの申請が必要です(事前にオンライン申請、料金あり)。
- メキシコなどは日本のパスポートがあればビザ不要で入国可能な国も多いため、気軽にリゾート旅行も楽しめます。
働いてお金を貯めてから旅に出る、就学が終わったらご褒美に旅行するなど、スケジュールを自分でデザインできるのも、ワーキングホリデーの大きな魅力のひとつです。
4. 滞在計画を立てる際のポイント

カナダでのワーキングホリデーを最大限に充実させるためには、出発前からの綿密な計画が欠かせません。ビザの有効期間は最大12か月と限られているからこそ、どのタイミングで何をするのか、全体像をイメージしておくことで、悔いのない1年を過ごせます。
ここでは、「就労・語学学校・観光のバランス」、「準備の開始時期」、「帰国後のキャリアも見据えた行動」という3つの視点から、滞在計画の立て方をご紹介します。
就労・語学学校・観光をどうバランスよく過ごすか
ワーキングホリデーの魅力は「働きながら学び、旅もできる」という自由度の高さです。しかし、無計画に過ごしてしまうと、思ったより何もできなかった...という声も少なくありません。
たとえば、こんなバランスの取り方があります
- 前半(1〜3か月):語学学校で英語力を強化+生活に慣れる
- 中盤(4〜9か月):フルタイムで就労し、現地の生活を深く体験
- 後半(10〜12か月):貯めたお金でカナダ国内外を旅行・観光
このように、フェーズを分けてスケジュールを考えておくと、それぞれの目的に集中でき、充実度もアップします。また、「1都市に定住するか」「複数都市を移動するか」も大きな分かれ道。語学学校の多いトロントやバンクーバーで学び、後半はバンフやウィスラーなどのリゾート地で住み込みの仕事を経験するというプランも人気です。地方都市では家賃が安く英語環境もよりローカルで、英語の上達を目指す人にはおすすめです。
滞在期間をフルに活かすにはいつから準備を始めるべきか
「準備は早ければ早いほど良い」というのがワーホリ経験者の共通したアドバイスです。特にカナダの場合は、ビザの募集人数に上限があり、申請時期を逃すと翌年まで待つことになることも。
目安としては、出発の6〜10か月前から情報収集を始め、4〜6か月前には本格的に手続きや渡航準備に取りかかるのが理想です。
やるべき準備にはこんなものがあります:
- ビザの申請・必要書類の取得(パスポート、英文残高証明など)
- 航空券の予約、保険の加入
- 渡航先の都市や語学学校のリサーチ
- 滞在先(ホームステイ・シェアハウスなど)の確保
- 履歴書(英文・日本語)の準備
- 仕事探しに必要な情報収集(現地求人サイトなど)
準備に余裕があると、費用を抑えたり、希望のプランを実現しやすくなったりとメリットが大きくなります。
帰国後の進路を見据えた行動もおすすめ
ワーホリは「ただの1年間の海外生活」ではありません。むしろその後のキャリアや人生を考えるきっかけにもなる大切な期間です。
たとえば、次のような行動が帰国後のキャリア形成につながります
- 英語力の証明となる試験(IELTS・TOEICなど)を受ける
- 日本でも評価されるような職務経験を積む(オフィスワークや接客業など)
- 現地での人脈を大切にする(帰国後もつながりが活きる)
- ブログやSNSで情報発信をする(ポートフォリオや活動履歴として活用できる)
また、「ワーホリからのステップアップ」として、現地での学生ビザ取得→長期留学・就労ビザ申請といった道を選ぶ人もいます。 つまり、ワーホリをどう過ごすかによって、その後の道が大きく広がるということ。自分がこの1年をどんな未来につなげたいのかを意識しておくと、より有意義な時間になるでしょう。
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5. まとめ
ここまで、カナダのワーキングホリデー制度における年齢制限とその注意点、さらには年齢オーバー後の選択肢について詳しくご紹介してきました。
カナダのワーキングホリデーは、「最大12か月間、自分らしく過ごせる」かけがえのない制度です。ただ海外で生活するというだけでなく、働く・学ぶ・旅するといったさまざまな経験を通して、自分自身を大きく成長させることができます。
最後に、改めてカナダのワーキングホリデーのポイントを整理しながら、どんな心構えでこの1年を過ごすとより実りあるものになるのかをまとめていきます。カナダのワーキングホリデーは12か月が基本
カナダのワーキングホリデービザの滞在期間は、入国日から最長12か月。これは日本とカナダの間で結ばれた協定によって認められているもので、他のワーホリ協定国と比べても比較的長い滞在が可能です。
たとえば、他国では6か月や8か月のところもある中で、1年間というのは非常に貴重な時間。しかもこの期間中は、フルタイムで働くことも、語学学校に通うことも、自由に旅行を楽しむこともできるのが魅力です。
入国自体はビザ発給通知が下りた日から1年以内に入国しなければなりませんが、滞在は「ビザの発給通知が下りた日から」ではなく、「カナダへの入国日」から数える点も重要です。滞在開始のタイミングをしっかり見計らって、なるべく有効に使えるようにしておきましょう。
期間内にどれだけ経験を積むかが成功のポイント
ワーキングホリデーは、単なる「海外生活」ではなく、自分の人生にとって大きな転機となる可能性を秘めた1年です。 この期間にどれだけ積極的に動けるかが、帰国後の進路やキャリアにもつながります。
- 英語力を証明できるスコアや資格を取る
- 異文化の中で働いた経験を面接で語れるようにする
- 海外の人脈を作って、将来のチャンスを広げる
- 失敗も含めて、何かを「やり切った」と胸を張れるエピソードを作る
カナダという多様性にあふれた国での体験は、あなた自身の視野を広げ、価値観を豊かにしてくれるはずです。 「失敗したらどうしよう...」と不安になるのではなく、「どんな経験も自分の糧になる」と前向きに捉えて、どんどん行動してみましょう。
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