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魅惑のカントリーサイド ピーターラビットと湖水地方

    
木谷 朋子
木谷 朋子

イングランド北西部に広がる湖水地方

はじめまして。今月から1年間、旅コラムを書くことになりました旅行ライターの
木谷朋子です。小さいころから憧れていたイギリスを初めて訪れた1983年以来、イギリス好きが嵩じて2年間の留学生活も、地方都市シェフィールドとロンドンで1年間ずつ過ごしました。帰国後も、取材やプライベートで長年イギリスを旅しています。このコラムでは、ロンドン以外のイギリス旅を綴っていこうと思います。第1回は、ピーターラビットの故郷としておなじみの「湖水地方」をとりあげます。

ウィンダミア湖クルーズの出発地ボウネス・ピア

美しい山々と渓谷に囲まれ、500以上の湖沼が点在する湖水地方は、平坦な牧草地が多いイングランドでは珍しい地形です。広さはほぼ東京都と同じくらい。18〜19世紀に、王侯貴族や上流階級の避暑地として有名となりましたが、今は、イギリス国内はもちろん世界中から観光客が訪れる人気観光地に変貌しています。

以前ラジオに出演したとき、「湖水地方って、どこにあるんですか?」と、素朴な疑問をディレクターの方からされたことがあります。「ロンドンから約430?北西に位置する北イングランドにあるのですが・・・」と説明しても、どうもピンとこないらしく、「列車だと、ロンドンから3時間半、エディンバラから2時間、マンチェスターからだと1時間半ですね」と説明し直すと、「えっ。マンチェスターから近いんですね」と、意外な反応をされました。

ちょうど、サッカーの香川選手がイギリス屈指のクラブチーム「マンチェスター・ユナイテッド」へ移籍した頃だったからかもしれません。とはいえ、多くの観光客はロンドンから湖水地方を目指します。日本の団体ツアーの場合は、スコットランドのエディンバラから入る南下ルートで訪れることが多いようですが、この南下ルートも、スコットランドとイングランドのボーダー(境)が体感でき、なかなかのおススメです。

湖水地方の玄関口ウィンダミア駅

■湖水地方の旅情報 WEB SITE

ピーターラビットの故郷ニア・ソーリー村

湖水地方をここまで世界的に有名にしたのは、この地の自然をこよなく愛し、この美しさを永遠に守ろうとした人物がいたためです。

その一人が、ピーターラビットの作者ビアトリクス・ポターでした。1866年にロンドンで生まれたビアトリクスは、家族と一緒に毎年のように避暑に訪れていた湖水地方の自然に魅了され、ニア・ソーリーNear Sawreyという小さな村に農場を買います。ここが現在、ピーターラビットの聖地と呼ばれ、ファンはもちろん、世界中の観光客が訪れている「ヒル・トップ」です。

ニア・ソーリー村
ヒル・トップ

ニア・ソーリー村のことを「ここは私の理想の場所です」と書くほど、気に入っていたビアトリクスは、村を舞台にした作品をたくさん書いています。物語の舞台になった場所は、彼女の家だったヒル・トップをはじめ、村に一軒しかないパブ「タワー・バンク・アームズ」、現在はB&Bになっている「バックル・イート」、村の路地や農場など、彼女の生活圏内にあった場所が、絵の背景として登場しています。

タワー・バンク・アームズ

ビアトリクスの素晴らしいところは、『ピーターラビットのおはなし』シリーズの印税で得た莫大な収入のすべてを、死後、民間の自然保護団体ナショナル・トラストに寄付したことでした。湖水地方の美しい風景を永遠に同じまま保存するように遺言した彼女の遺志は、今もナショナル・トラストによって受け継がれています。

■ヒル・トップHill Top WEB SITE
■バックル・イート・ゲスト・ハウスBuckle Yeat Guest House WEB SITE

ビアトリクス・ポターゆかりの新スポット

20軒ほどの家が集まるニア・ソーリー村には、ごく僅かではありますがホテルもB&Bもあります。2年前、以前から泊まりたいと思っていた「バックル・イート」に泊まってみました。『パイがふたつあったおはなし』に出てくるダッチェスの家のモデルになった家です。現在はB&Bですが、ビアトリクスが住んでいた頃は郵便局でした。

バックル・イート

そこから徒歩3分ほどの距離にあるのが、ビアトリクスが結婚後に住んだ「カースル・コテージ」です。以前は一般人が住んでいるということで、ずっと中を見ることができなかったのですが、2011年にナショナル・トラストがテナントを公募し、多くの応募者の中から観光ガイドの資格を持つマンディ・マーシャルさんが選ばれました。要予約ではありますが、2012年から家の中をマンディさんの案内で見学できるようになっています(有料)。

カースル・コテージ
カースル・コテージに住むマンディさん

もう一つの新スポットも、ビアトリクス・ポターに関係があります。ウィンダミア湖畔に建つ「レイ・キャッスル」は、1882年、ビアトリクスが16歳のとき、家族と一緒に初めて湖水地方を訪れた際に休暇を過ごした邸宅です。湖水地方ではとても珍しいモック-ゴシック(ゴシック風)と呼ばれる建築様式のこの建物は、アンブルサイド〜ボウネス間のウィンダミア湖クルーズの船に乗ると、湖側からもよく見えます。

レイ・キャッスル

高級ホテルとして再生されるかも、という噂もありましたが、2012年にナショナル・トラストがようやく公開をスタート。ニア・ソーリー村からは車だと約10分ですが、徒歩となると一番近い隣村のホークスヘッドからも40〜50分はかかります。レイ・キャッスルの公開とともに、ボートの船着き場フェリーハウスからレイ・キャッスルまでのフットパスも整備され、1時間半ほどでウォーキングもできるようになりました。湖水地方はウォーキングのメッカでもありますので、歩くことが好きな人には特におススメしたい場所です。

■カースル・コテージCastle Cottage
※カースル・コテージの見学は要予約。問い合わせはメールで。 E-Mail
■レイ・キャッスルWray Castle WEBSITE

「ピーターラビット™イングリッシュダイアリー」プレゼントのお知らせ!

応募数に達したためプレゼント企画は終了させて頂きます。
たくさんのご応募ありがとうございました。

世界でもっとも愛されているうさぎ、ピーターラビットとその仲間たちが毎日のスケジュールを彩る『ピーターラビット™ イングリッシュダイアリー2015年版』がジャパンタイムズより発売中です。今回、解説と訳を担当させていただきましたが、とっても可愛く仕上がっています。
制作にあたっては、ビアトリクス・ポターが描いた可愛いイラストを選ぶところからスタートし、ページごとに英語のフレーズを付けました。スケジュール管理と一緒に英語の勉強もできるようになっており、湖水地方ニア・ソーリー村に残る物語の舞台になった場所についても解説しています。
この手帳を今回の旅いさらオープン記念として10名の方にプレゼントいたします。

■PETER RABBIT™ ENGLISH DIARY
bookclub.japantimes.co.jp/title/PETER RABBIT(TM) ENGLISH DIARY

  
木谷 朋子

木谷 朋子
『留学ジャーナル』の編集者を経て1989年より2年間イギリスへ留学。帰国後はイギリスを始め、ヨーロッパ各地やアジア、オーストラリアなど、世界各地を取材。海外の旅文化や最新の旅行情報、語学、留学をテーマに幅広い分野で執筆活動を続ける。イギリス関係の著書:『英語で楽しむピーターラビットの世界BOOK1、BOOK2』(ジャパンタイムズ)、『英国で一番美しい風景 湖水地方』(小学館)、『ロンドンと田舎町を訪ねるイギリス』(共著・トラベル・ジャーナル)、『イギリス留学』(共著・三修社)ほか。

    

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